バンガードCEOビル・マクナブからのメッセージ「市場が乱高下しているとき、何をすべきか?それは「何もしない」こと」

01 September 2015 | 貯蓄/投資

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ビル・マクナブ中国や他国の株式市場の下落を見ながら、どう対処すべきか(あるいは、他の投資家にどう助言すべきか)を考えているのであれば、ご自身の資金計画を変更することではなく、ボラティリティに対処するアプローチを変えることを検討してみては如何でしょうか。

市場が極端な動きをしているときにすべき最も賢明なことは、多くの場合、これまでの計画を堅持することです、とバンガードの会長兼CEOのビル・マクナブは述べています。

「過去6年間で株式市場は大幅に上昇しました。下落は、不安にさせられるものですが、避けられないものなのです」と彼は述べています。


「何もしない」という処方薬は、このところのボラティリティに不意をつかれた投資家にとって、飲み込むことは難しいかもしれません。しかし、マクナブは、何もしないというのは、積極的な決断であり、多くの場合において、長期的な投資目標を達成するためには正しい決断なのです、と指摘しています。

投資家が現在の市場の熱狂を上手く切り抜けるためのシンプルなルールは次の通りです。

第1のルール:ボラティリティと周期的な調整は株式市場ではよくあることであると認識すること。

予想外の乱高下を乗り切る鍵は、金融市場における変動は正常なことであり、長期的に見れば、それほど大したことではないということを理解することです。ポートフォリオを守るための最適なアプローチは、グローバル株式と高格付の債券を広範に組み合わせて分散を図り、株式市場の下落の影響をより和らげる態勢をとることです。

例えば、米国では、8月24日(月)の取引開始時に、S&P500指数は年初来では約3パーセント下落していて、前年比では若干上昇していました*。今の状況が懸念されるとはいえ、S&P500指数は、世界的な金融危機の際に付けた底値から290%以上も上昇しており、米国株式市場は、史上2番目に長いブル(上昇)相場となっているのです。

「株式市場では極めて穏やかな期間が続いてきました。そのために最近のボラティリティの上昇は、実際より悪いもののように感じられるのです」とマクナブは述べています。

*パフォーマンスの計算は、S&P500指数を基準としています。(2014年12月31日2058.90、2015年8月21日1970.89、2014年8月21日1992.37、2009年3月9日676.53)

第2のルール:雑音を消して、投資から感情を追い払うこと。

あらゆるニュースサイトのトップページに同じ記事が掲載され、それに関連した株価の変動を見ると、投資家は必要以上に心配してしまいます。

長期投資家は、市場の動きに反応して投資計画を大幅に変更したいという衝動を抑えるべきだとバンガードは確信しています。市場において過剰反応を牽引しているのは、思惑以外の何ものでもないということが判明するでしょう。

損失を回避したい、あるいは利益を得たいという期待でポートフォリオに変更を加えることは、長期ではめったに上手くいきません。2008年と2009年に、パニックに陥り、「警戒警報が解除」されたら戻ることができると信じて、株式を投げ売りした投資家は、恐らく回復の恩恵を全て享受することなく、株式の損失に苦しんだでしょう。バンガードの調査によると、調査対象の10年において、長期保有戦略(バイ・アンド・ホールド・アプローチ)は、収益追求型の戦略を年間平均で2.8%アウトパフォームしました。

また、自分の口座を毎日チェックするのもやめた方がよいでしょう。それは不必要ですし、よい結果ではなく、悪い結果をもたらします。定期的なリバランスを除くと、ポートフォリオの変更は、大幅なキャピタル・ゲインをもたらしますが、市場から撤退するタイミングや再び市場に戻るタイミングを見極めることが不可欠であることを忘れてはなりません。これは、ほとんどの投資家には難しいことであり、取り組むべきではありません。

第3のルール:ボラティリティを味方にすること。

貯蓄を増やし、定期的な投資を続けて下さい。貯蓄を増やすことは、長期的な投資目標を達成するために重要です。バンガードでは、市場リターンは今後数年にわたり低下すると考えています。したがって、健全な投資指針を堅持し、市場に巻き込まれることを回避しましょう。

ドルコスト平均法の利点を活用するために、継続的に積立を行いましょう。定期的に一定の金額を積み立てることで、市場の下落時に安く株式を購入する機会が生まれます。長期的には、定期的な積立により株式に支払う平均価格を引き下げることができるのです。

「何もしない」という計画を立てること。

ポートフォリオが既に広く分散されていて、投資家の投資目標、投資期間、リスク許容水準にとって適切なバランスがとれているのであれば、それを堅持することが賢い選択であると、バンガードは確信しています。

「将来何が待ち受けているかは、誰にもわかりません。だからこそ、世界的にバランスよく分散された戦略は、いずれかの方向に偏りすぎた戦略よりも、ずっとメリットがあるのです」とマクナブは述べています。「誘惑を退け、ノイズを消すことによって、ストレスから解放されます。ボラティリティは無視してよいのです。それが計画の一環なのです」。


ご留意事項

<リスクに関する情報>

  • 一般に、株式の価格は個々の企業の活動や業績、市場・経済の状況等を反映して変動し、また、公社債の価格は市場金利の変動等を受けて変動するため、株・債券の価格が下落し、損失を被ることがあります。株・債券の価額の変動要因としては、主に「価格変動リスク」や「為替変動リスク」、「カントリーリスク」、「信用リスク」、「流動性リスク」などがあります。

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