市場の下落期に避けるべき3つの過ち

25 March 2020 | マーケット・経済

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市場は10年以上にわたり上昇基調を見せてきましたが、ここに来てついに大きな下落に見舞われてしまったようです。この下落がどれほどの規模のものとなり、どれほど長く続くかはまだ分かりません。

分かっているのは、株価が再び上昇するのを待たずに過ちを犯して損失を被る投資家が出てくることです。今回は、投資家が避けるべき3つの過ちをご紹介します。

1. 計画を立てない

計画もなしに投資を行うことは過ちの原因になります。例えば、高パフォーマンス銘柄を追いかける、株価の変動を先読みして売買を繰り返す(マーケット・タイミング)、市場の「雑音」に振り回されるなどの過ちです。このような過ちを犯したくなる誘惑は市場の下落期には一層強まります。というのも、自らの運用資産を守りたいと考える投資家は、その場しのぎの解決法に頼りたくなるものだからです。

投資計画を立てることは、必ずしも難しいものではありません。投資に当たってのいくつかの重要な質問に答えることから始めましょう。

2. 「損失」にこだわり続ける

さて、計画は立てました。あなたの運用資産は幅広い資産クラスをバランスよく含み、一つの資産クラスの中でも分散化されています。それでも市場急落時には、運用資産の価値は大きく下落してしまいます。がっかりしてはいけません。株式市場の下落はよくあることですが、投資家の大半はそれを乗り越えることができるのです。

例えば、1980年から2019年までの間に、株式市場は下げ相場(2か月以上続いて20%以上下落)を8回、調整局面(10%以上の下落)を13回経験しました*。株式を売却しないかぎりは、市場の下落期に保有株式数が減ることはありません。実際、インカムゲインやキャピタルゲインの分配金を再投資するなら、保有株式数は増えることとなるでしょう。そして少しでも市場が上向けば、運用資産も息を吹き返すはずです。

それでもまだストレスを感じますか?それならポートフォリオのリスクを見直すべきかもしれません。下のチャートが示すように、株式中心のポートフォリオはより高いリターンをこれまであげてきましたが、その代償として投資家には大きな株価変動に耐え得る体力が必要となるのです。

資産構成で変わるリターン

株式への配分を増やせば長期的な期待リターンは増加しますが、リスクも増大します。

注記:本チャートでの株式とは、S&P90指数(1926年~1957年3月3日)、S&P500指数(1957年3月4日~1974年)、ダウ・ジョーンズ・ウィルシャー5000指数(1975年~2005年4月22日)、MSCI USブロード・マーケット指数(2005年4月23日~2013年6月2日)、CRSP USトータル・マーケット指数(2013年6月3日以降)を指します。本チャートでの債券とは、S&P・ハイグレード・コーポレート・インデックス(1926年~1968年)、シティグループ・ハイグレード・インデックス(1969年~1972年)、ブルームバーグ・バークレイズ米国ロング・クレジットAAインデックス(1973年~1975年)、ブルームバーグ・バークレイズ米国総合債券指数(1976年以降)を指します。過去のパフォーマンスは、将来の成果を保証するものではありません。直接インデックスに投資することはできないため、インデックスのパフォーマンスは、特定の投資商品を正確に示すものではありません。

出所:バンガード投資戦略グループ。データは2019年12月31日現在のもの。

3. 投資機会に過剰反応する、あるいは機会を見逃す

資産価格の下落時に、リスクのより高い資産を売却し、国債や短期金融商品を購入するという過剰反応を見せる投資家がいます。あるいは、いわゆる「ホームバイアス」によって、これまで保有していた国際的な金融商品から、馴染みのある自国の金融商品に乗り換える投資家もいます。

市場が急変することにより、投資家が自らの資産配分に内在するリスクに目覚めることがあります。例えば、上げ相場の時期には、時と共にリスクを抱え込むようになることを認識しないまま、知らず知らずのうちに株式への配分を高めることがあるかもしれません。しかし、リスク資産を買い戻す時期は分かるはずだと思い込み、相場が大きく変動している時にそれらのリスク資産を売却するのは誤りです。このような行動はマーケット・タイミングと呼ばれ、下のチャートを見れば、それがなぜ過ちなのかが分かるでしょう。

マーケット・タイミングは不毛な行為

最高の取引日も最悪の取引日もほぼ同時に起こります。

過去のパフォーマンスは、将来の成果を保証するものではありません。直接インデックスに投資することはできないため、インデックスのパフォーマンスは、特定の投資商品を正確に示すものではありません。

出所:バンガード

 

*出所:1980年1月1日から1987年12月31日まではMSCIワールド・インデックスのパフォーマンス、1988年1月1日以降はMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスのパフォーマンスに基づきバンガードが算出。いずれのインデックスも米ドル建。最終的に下げ相場となった場合は「調整局面」には含めていません。下げ相場の谷から回復した後に起こった調整局面については、株価が下げ相場以前のピークに戻っていない場合でもカウントしています。

注記:
すべての投資にはリスクが伴い、投資元金を割り込む可能性があります。金融市場の変動およびその他の要因により、損失を被ることがあります。いかなる資産配分、またはファンドの組合せも、投資目標の達成または一定の収入を保証するものではありません。

分散投資は、利益を保証するものでも、損失を防止するものでもありません。

重要事項:様々な投資成果の可能性に関して、バンガード・キャピタル・マーケッツ・モデル™(VCMM)が算出した予測およびその他の情報は、仮定であり、実際の投資結果とは異なり、将来の投資成果を保証するものではありません。VCMMの結果は、毎回異なり、経時的に変化します。

VCMMが算出した予測は、過去のデータの統計的分析に基づきます。将来のリターンは、VCMMでとらえた過去のパターンとは異なる動きをする場合があります。さらに重要なのは、VCMMはモデル評価が基礎とする過去の一定期間において観測されたことがない極端なマイナス・シナリオを過小評価する可能性があります。

バンガード・キャピタル・マーケッツ・モデルは、バンガードの投資戦略グループが開発し、維持する専有金融シミュレーション・ツールです。同モデルは、広範な資産クラスについて将来のリターン分布を予想します。これらの資産クラスには、米国株式市場および非米国株式市場、償還期限の異なる米国債および社債市場、非米国債券市場、米国短期金融市場、コモディティならびに特定のオルタナティブ投資戦略が含まれます。バンガード・キャピタル・マーケッツ・モデルは、様々な資産クラスのリターンは、投資者が異なる種類のシステマティック・リスク(ベータ)を負担する際に要求する代償を反映するという理論と経験則に基づいています。当モデルの中核となるのは、1960年という早い時期からの月次金融・経済データに基づく統計分析から得られたリスク要因および資産リターン間の動的な統計関係の評価値です。予想方程式システムの利用により、同モデルは、モンテカルロ・シミュレーション方法を適用し、リスク要因および資産クラス間の予想相関関係ならびに長期的な不確実性と非規則性を推定します。同モデルは、複数の時間軸に対して資産クラス毎に、多くのシミュレーション結果を算出します。予想値はこれらのシミュレーションの中心傾向の尺度を算出することによって得られます。このツールによる算出結果は、毎回異なり、経時的に変化します。

 


 

ご留意事項

  • バンガードのファンドについて詳しくお知りになりたい場合はvanguardjapan.co.jpをご覧ください。ファンドの投資目的、リスク、費用、経費、およびその他の重要な情報は、目論見書に記載されています。投資前によくお読みになり、ご検討ください。
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  • 債券ファンドへの投資は金利、信用、およびインフレリスクを伴います。
  • 分散投資は、利益を保証するものでも、損失を防止するものでもありません。
  • 株式や債券への投資は、カントリー・リスク、地域リスク、通貨リスクなどのリスクを伴います。新興国市場を基盤とする企業の株式は、国と地域の政治リスク、経済リスク、為替変動リスクを伴います。これらのリスクは特に新興国市場で高くなります。
  • すべての投資にはリスクが伴い、投資元金を割り込む可能性があります。

バンガード・マーケティング・コーポレーション、バンガード・ファンドの販売会社

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