ホーム > バンガードの視点 > 投資のリスクしないリスク

投資のリスク しないリスク

1. 投資のリスク

「貯蓄から投資へ」という言葉が、マスメディアをにぎわすようになってからもう何年も経ちます。老後の年金に対する不安と預貯金金利の長期的な低迷が、私たちに貯蓄から投資への転換を迫っていることは、誰の目にも明らかです。

しかし、実際に行動を起こそうとするとき、どうしても気になるのが投資にかかわるリスクです。

投資のリスクにはいくつかの種類がありますが、それらのリスクを恐れるあまり投資を始めることを躊躇する人はたくさんいます。そしてそれは当然のことです。投資をする以上、残念ながら、それらのリスクから逃れることは出来ません。(投資リスクの種類についてはこちら

でも、「だから投資はしないほうがいい。」と結論付けてしまってもいいのでしょうか?

リスクを完全に消すことは出来ませんが、リスクをある程度コントロールすることは可能なのです。とらなくていいリスクを知っていれば、それを省くことが出来ますし、どうしても避けられないリスクでも、できるだけ小さくする方法を実行すべきです。

しかし実際は、多くの個人投資家が誤った情報や先入観に惑わされて、取らなくてもいいリスクを少なからず取ってしまっています。

リスクを小さくする代表的な方法として次のような手法が大変有効です。
  1. 投資対象とする銘柄や地域・国や資産種目(株式、債券、預金など)を分散して投資する。具体的にはインデックスファンドの利用や、世界の株式や債券への幅広い分散投資。
  2. 投資を始めてから投資成果を刈り取るまでの期間を長期化する。そのためにはできるだけ早く始めることが重要です。
  3. 資金を投入するタイミングを定期的に分散する。ドルコスト平均法に従って、例えば毎月の定額積立投資を実行する。

これらの方法を上手に使って無駄なリスクを省き、少しでもリスクの少ない投資を実践することが大切です。

2. 投資しないリスク

「無駄なリスクを省くだけでは安心できない。リスクを全く取りたくない。」という方には、残念ながら投資をオススメすることはできません。

しかし、逆に投資をしないからといって、全くリスクから自由になれるかというと、どうもそううまくはいかないようです。

では、「投資をしないリスク」とはいったいどんなリスクなのでしょうか。

そのひとつは長生きリスクというものです。

長生きリスク

長生きリスクは、投資をしようがしまいが存在します。普通、私たちは、長生きできないリスクにはとても敏感です。ほとんどの人が、病気や不慮の事故など、自分の命が不意に奪われる場合のことを考えて、生命保険に入るなどの金銭的な対応策を講じています。

ところが反対に、80歳、90歳と長生きすることで生じる金銭的な問題については、どうやら気づいていない人が多いようです。

日本人の平均寿命は戦後飛躍的に延びました。厚生労働省の平成19年簡易生命表によると、 男性の平均寿命は79.19年、女性の平均寿命は85.99年です。ただし、現在60歳の人に特定してみた場合では、それよりもっと長く、男性は82.54歳、女性は88.06歳になります。

にもかかわらず、多くの人は自分が長生きする可能性についてあまり意識していません。人は宝くじにあたる確率は高く見積もるのに、自分が長生きする確率は低く見積もってしまうようです。

自分の寿命を短く予想してしまうと、その結果、十分な蓄えをすることができず、途中で資産が底をついてしまうというリスクがあるのです。

投資をしないで、すなわち年金と預貯金だけの資産形成で、退職後どれだけの生活が可能なのか、一度計算してみることをお勧めします。何年くらいの間、生活費が賄えるでしょうか。人によって生活水準も違いますし、資産状況もさまざまですので、勿論一概には言えませんが、年金収入で足りない分を、預貯金の取り崩しで賄おうとしても、十分に賄える期間は非常に短いという方がほとんどではないでしょうか。

もうひとつ。インフレリスクについても考えておく必要があります。

インフレリスク

インフレとは、言うまでもなくインフレーションの略で、物価が継続的に上昇していくことです。ここではインフレが原因で蓄えたお金の価値が目減りしてしまうリスクを「インフレリスク」といいます。

定期預金等でお金を運用したとしても、その間、物価がそれ以上のペースで上がっていれば、お金の価値は結果的に目減りしてしまいます。お金を長期で運用するときには、インフレのことも考慮に入れて、物価の上昇ペースよりも大きくふやさないと、実質的には損をしたことと同じになってしまいます。

退職後預貯金だけでどれだけの期間生活が可能か計算されたことのある方、インフレを考慮に入れましたか。

長期間を対象にした調査によると、ほとんどの場合、預貯金など確定金利の金融商品ではインフレを上回る利回りは得られないということが分かります。他方、株式への投資は、長期で見るとインフレを凌駕するといわれています。

「これからはデフレの時代だ、インフレなど心配する必要は無い。」と考えている人も多いかもしれません。実際にそうなるのかもしれません。が、一方で、数年のうちにはインフレ懸念が台頭するという説にも相当な根拠があります。現在の世界金融危機、世界同時不況を乗り切るため世界中の国が空前の規模で財政出動とともに通貨供給を行っています。これが中期的にはインフレを誘引すると考えるエコノミストも少なくありません。

投資のリスクと投資しないリスク、よく考えた上で、預金や証券を含めた、全体としてバランスの取れた資産形成を実践することが大切だ、というのが結論のようです。

ご留意事項

上に掲げたパフォーマンスのデータは過去の実績であり、今後の結果を保証するものではありません。
インデックスのパフォーマンスはいかなる特定の投資結果を表すものではなく、インデックスそのものには投資できません。
ドルコスト平均法は株式や債券価格が下落した状況において、利益や元金確保を保証するものではありません。 ドルコスト平均法は価格変動にかかわらず投資を継続することを前提としていますので、長期の市場下落局面においても投資を継続する意志があるかどうかを考慮すべきです。
投資信託への投資はリスクを伴い、元金を失うこともありえます。
債券投資には金利リスク、信用リスク、インフレリスクが伴います。

ページ先頭へ戻る

ディスクレイマー

当サイトは情報提供のみを目的としたものであり、掲載された情報や表明された意見は金融商品の売買を提案もしくは勧誘するものではなく、
証券投資に関するアドバイスを提供もしくはアドバイス提供サービスの勧誘を行うものでもなく、また前述のいかなる用途への利用も認められません。
当サイトに掲載された資料は金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。

© 1995-2010 The Vanguard Group, Inc. All rights reserved.