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前回の"投資のコラム"の続きとして今回は、3つの"不変の投資の教訓"について詳しくご紹介いたします。
大きなリターンが見込めるものは、同じくらい大きなリスクを持っています。ただ、リスクとリターンのどちらかだけに目がいきがちだと思います。2008年には、高いリスクの複雑な投資手法が大きな損失をもたらし、投資家はこの教訓を最も痛感したのではないでしょうか。
不幸なことに、こういった教訓はブームの間は忘れ去られ、そのブームが終焉を迎えた時に思い出させます。この教訓はもう遅すぎると思われるかもしれません。しかし、最近の景気後退局面において、投資家が再びマーケットの抱える真のリスクに気付かないまま投資することのないよう、警鐘を鳴らしていると考えて下さい。
著しくポートフォリオが縮小してしまい、"巻き返し"をする為の秘策を練られている方もいらっしゃるかもしれません。でもそれはやってはならないことです。比率が崩れたポートフォリオを抱えたまま、挽回するための投資をしてはいけませんし、大変危険なことです。
2009年は米国のあらゆるタイプの投資家が貯蓄に励む、むしろ積極的に励む必要があるだろうと私は確信を強めています。アメリカ国民は近年相対的に貯蓄しない傾向にあったからです。マーケットの下落局面で貯蓄や投資をすることは難しいことですし、気弱になってしまうことと思います。そしてしばし次の疑問が頭に浮かびます。「下落局面の株式市場にお金を投資する必要があるのか?」と・・・。しかしそんな時は「引退用資金をより増やすためには、ダウ平均が2007年10月のピーク時の14,000ポイントの時よりも、今のような8,000ポイントの時の方が同じ金額でより多く買えるのだから。」と、こう考える方が賢明でしょう。
株、債券、MMF・MRFなどの短期金融商品等の異なった資産クラスでポートフォリオを組み立てる際、ボラティリティ(変動幅)を限定させることが大切です。ご自身のリスク許容度と投資目標までの期限に合った適切なポートフォリオを維持することが、マーケットの好不調に関わらず、ご自身のポートフォリオのリスクとリターンを映し出す鏡となるのです。しかしこの教訓に違和感を覚える方もいらっしゃることでしょう。バンガードの多くのバランス型のファンドは、株と債券の一定の比率を保つことが要求されます。そのファンドの株式のパフォーマンスが良い時は、ファンドマネージャーは債券を買い増しすることが要求されます。株式のパフォーマンスが悪い時は株を買い増しするのです。これは多くの投資家にとって、感覚的には受け入れられないと思います。しかし長期的な視点で見ると、確かなリターンをもたらすものであり、適切な投資判断と言えます。私は先ほど過去82年間で株式市場は年平均9.6%のリターンを挙げたと説明しました。株と債券の比率が半分ずつのポートフォリオを持っていたと仮定すると同じ期間で年平均8.2%のリターンでした。
(使用インデックス:株はS&P500、債券は1927年から1968年まではS&P High Grade Corporate Index、1969年から1972年までは Salomon High Grade Index、1973年からは Barclays US Long Credit Aa。)
先ほどご紹介した3つの投資の教訓の他にも不変の投資の法則があります。
これらの法則の有効性は、バンガードの投資家の皆様によって長い時間を掛けて裏付けされ、2008年はこれを証明した年でもありました。バンガードとご自身の長期投資戦略を引き続き信頼下さっています。
自身の経験として2008年の痛みを忘れる投資家はいないでしょう。2009年も経済の低迷と先行きに対する不透明さが高まっています。ただ、今回の経験を大局的に俯瞰してみて下さい。私たちは経験から多くのことを学びます。しかし、2桁のMMFのリターンを追って1980年初頭に投資をはじめた投資家がその後学んだように、過去の経験から将来を予測出来るわけではありません。将来ある時点で、私たちは1980年代、1990年代の歴史的な上げ相場や、過去10年の惨憺たるリターンは、長期的にみれば、同じようにあてにならないものだということに気づくと思います。
一方で、我々が出来る最善のこととは、慎重な投資姿勢を貫くこと、そして2008年の教訓を忘れないことです。時空を超えた普遍の投資の法則は、これからも決して色褪せることはないのです。
バンガードへの変わらぬご信頼をありがとうございます。
注)全ての投資にはリスクがあります。債券への投資には金利リスク、信用リスク、インフレリスクが伴います。分散投資はマーケット下落時に損失を防ぐものではありません。過去のパフォーマンスは将来のリターンを保証しません。インデックスのパフォーマンスは固有の投資対象を表しているものではありません。インデックスに直接投資することは出来ません。